半世紀もの間、吉祥寺の変遷を見続けてきたお店
PARCOのすぐ裏 | JR吉祥寺駅北口 |
多くの人に愛されている吉祥寺。その礎を築き吉祥寺の発展に大きな影響を与えたある人物がいます。
その名は野口伊織。1960年、両親が経営する純喫茶の地下に、当時まだ高校生だった彼の提案でジャズ喫茶「ファンキー」をオープン。
マニア受けするジャズだけでなく、オールラウンドに流す斬新な試みが受け、人気店へと。
時は流れ、その場所がPARCOになってしまったあとも、その名前を受け継ぎ、ここパルコ裏で今でもジャズを店内に流すお店として、その名残を感じることができます。
58歳という若さで逝去するまで、多くのお店を手がけてきた野口氏。
今でも彼の心意気が感じられるお店は多く残っています。
「サムタイム」「レモンドロップ」「OLD CROW」「蔵」「金の猿」など・・・
自分が普段利用しているお店も実は野口氏プロデュースだったのかと驚く方も多いことでしょう。
さて週末の18:00時頃、Funkyにはまだ誰も訪れていません。
1階にはカウンターとテラス席があり、とても落ち着いた雰囲気。
2階はラウンジになっており、吹き抜けの上には6千枚以上ものレコードが並びます。
お願いすると3階の様子を見せていただけるそうです。また、そちらのレコードからかは分かりませんがリクエストをすれば、好きなジャズミュージシャンの音楽も流してくれます。
2階へあがると体を震わせるような低音が響いてきます。丁度掛かっていたのはサマータイム。
どこから鳴っているのだろうと思ったら、見たこともないような形のスピーカーから聞こえていました。
上の写真だと、真ん中に写っている流麗なフォルムをした赤茶色のところですね。
給仕の方が食器を置いたりする台座なのだと思っていたので、これがスピーカーシステムだと伺い驚きました。
パラゴンというJBL社を代表するスピーカーシステムだそうで、現在はもう製造していないそうです。
重くスローなサウンドが心地良いです・・・
でも、ここはジャズ喫茶のようにおしゃべり厳禁などという面倒くさいことはありません。
そんなユルさというか、好きなように楽しんで!という包容力こそが半世紀以上もの間、廃れずに人気のある理由なのでしょう。
まずは、シャンパンで乾杯!
料理はイタリアンだと思っていたのですが、バルのようなメニューが多いです。
どれも美味しく、楽しい時間を過ごせます。
あまりに楽しく、4時間以上も居座ってしまいました。
入店したときはガラガラだった店内もいつの間にか満席へと。
年配の方が多いかと思っていましたが、30代くらいの方も結構いて、幅広い層に愛されているようです。
ジャズの心地よいサウンドに身を任せながら、ふるき良き吉祥寺の雰囲気に浸り、かつてこの場所から発展していった吉祥寺のテイストを感じてみてはいかがでしょうか。
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